「TikTok売れ」から分かるTikTok広告の効果/成功事例と共に一挙解説
TikTokの現状と広告の効果
TikTokは日本で2017年にサービスを開始し、 上陸から5年が経過しました。
今年、世界35億ダウンロードを突破し、若者だけでなく幅広い世代の間で圧倒的な影響力を持つプラットフォームとなり、SNSマーケティングにおいても今や欠かせないツールの1つになっています。
今回はそんなTikTokの現状とTikTok広告の効果について、企業の成功事例を挙げながらご紹介していきます。
TikTokってどんな媒体?
TikTokはInstagramやYouTubeにはない独自のアルゴリズムを組んでおり、拡散力が高いという特徴を持っています。
この独自のアルゴリズムを基盤に、各ユーザーが興味を持ちそうなコンテンツを届けるレコメンドシステムによって、フォローをしていないクリエイターの動画が「おすすめ」欄に優先的に表示されることで、ユーザーは好きなコンテンツやクリエイターを簡単に見つけることが可能です。
他SNSの場合、フォロワー数が拡散力やバズに影響する場合がありますが、TikTokは投稿をすると多くのユーザーに動画が表示されるアルゴリズムになっているため、「フォロワーが全くいない状態からでも認知がされやすく、コンテンツ力で勝負ができるプラットフォーム」というのが最大の特徴です。
また、日本に進出した当初は、10代の若者を中心にダンス動画やリップシンク動画を投稿するプラットフォームとして広がりを見せましたが、サービスを開始して5年が経過した現在では、ユーザー数の拡大と共に年齢層や投稿コンテンツにも幅が出てきています。
投稿されているコンテンツは、ダンス動画やリップシンク動画だけでなく、Vlog・グルメ・イラスト・教育・漫画・ゲーム・フィットネス・美容・ファッション・音楽・ペットや動物・料理・企業の採用広報活動など、かなり多ジャンルへと変化しました。
※リップシンク動画:音源に口パクで合わせながら歌ったり踊ったりして撮影した動画のこと
TikTokユーザー層の変化
博報堂DYメディアパートナーズと博報堂の共同プロジェクトであるコンテンツビジネスラボによって発表されている「コンテンツファン消費行動調査」によると、TikTokの視聴ユーザー層の平均年齢は34歳であり、現在も日々上昇の傾向を辿っています。
この数値からも10代のユーザーが中心だったプラットフォームから、10代、20代の若年層のみならず、30代、40代以上のユーザーまで、幅広い年代のユーザーが利用するプラットフォームへと変化していることが分かります。
※引用:「日本の TikTok ユーザーは平均34歳、博報堂調査が示す実態」 https://digiday.jp/platforms/the-real-image-of-tiktok-users-from-the-content-fans-consumption-behavior-survey/
中でも、主婦/ママ層のTikTokユーザーが増加しており、2021年6月時点でTikTokユーザーの3人に1人が25〜44歳、25〜44歳女性ユーザーの4人に1人が主婦/ママユーザーという調査結果も出ています。
※引用:TikTok For Business、 「主婦・ママ白書」を発表!
〜4人に1人が主婦ユーザー、急増する主婦・ママユーザーの実態〜 https://tiktok-for-business.co.jp/archives/8837/
このユーザー層変化に伴い、最近ではTikTok広告において、若年層向けの商材(低単価商材)だけでなく、 3,40代向け商材(高単価商材)なども高いCVRを叩き出し、 低CPAで獲得できた企業成功事例が増えてきています。
「TikTok売れ」から分かるTikTok広告の効果
『日経トレンディ2021年12月号』内で発表された「2021ヒット商品ベスト30」で第1位となり注目されたのが「TikTok売れ」というワードです。
「TikTok売れ」はTikTokでのバズをきっかけに爆発的な売り上げにつながる現象のことをいい、主に食料品、飲料、雑貨などの低価格で身近な商品から、高級車や高級旅館などどいった高額な商品まで、あらゆる商材で起こっています。
TikTokユーザーへの調査では「料理・飲食系の動画を参考にしたことがある」と回答した49.7%のユーザーの内、「動画を見たあと、店頭に商品を見に行った」と答えた人が42.9%、「動画を見たあと、商品を購入したことがある」と答えた人が43.7%と、実際に行動をしたユーザーはいずれも40%を超えており、TikTokが消費の起点となっていることが伺えます。
※引用:TikTok For Business「飲食」を楽しむTikTokユーザー、動画がリアルな行動を呼ぶ
〜TikTokユーザーの4割以上が「動画を見たあと、商品を買った」と回答〜 https://tiktok-for-business.co.jp/archives/9398/
前にも述べたとおり、TikTokは独自のアルゴリズムによるレコメンドシステムが他SNSに比べ優れていることもあり、「コンテンツファン消費行動調査」によると、サービスサイドが提供するレコメンド、おすすめ機能を利用している割合が、他SNSを含む全体平均の26.1%に対し、TikTokユーザーは46.5%と2倍近い割合となっています。
これは、TikTokがそもそもレコメンドベースのサービスであり、ユーザーもレコメンド、おすすめ機能から自分が興味のあるコンテンツやクリエイターを見ていることが影響していると考えられます。
※引用:「日本の TikTok ユーザーは平均34歳、博報堂調査が示す実態」
https://digiday.jp/platforms/the-real-image-of-tiktok-users-from-the-content-fans-consumption-behavior-survey/
そのため、流れてくるコンテンツの中に広告が含まれていても、コンテンツや情報がユーザーのニーズに一致していれば、広告だからと毛嫌いされることが少なく、受け取りやすい環境になっていると推測でき、これもまたTikTok売れに影響しているかもしれません。
TikTokのこのような特徴から、近年では様々な企業がTikTokを活用しプロモーションを行っています。
【BtoB向け】TikTokの活用法と企業成功事例
ここまでTikTokの現状と広告の効果に関してご紹介してきましたので、次に企業でのTikTok活用事例をご紹介します。
TikTokを活用した事例の中にはBtoB向けと、BtoC向けのものがあります。
まずはじめに、BtoB向けの活用事例に関してご紹介します。
TikTokは採用活動に効果がある?
BtoB向けのTikTok活用において、様々な企業が成果をあげているのが採用活動を目的としたものです。
なぜ採用活動を目的にTikTokを活用する企業が多いのでしょうか?
TikTokを活用して企業が採用活動を盛んに行っている理由としては、以下の様なものが挙げられます。
・動画コンテンツの利用時間が増加している
総務省の「情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」によると、平成28年〜令和3年度の5年間で、動画投稿・共有サービスの休日平均利用時間は、10代は62.2分から129.9分、20代は50.6分から110.1分、30代は15.8分から72.8分と増え続けています。
※引用:総務省/情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査
https://www.soumu.go.jp/iicp/research/results/media_usage-time.html
・求人広告などに比べ導入ハードルが低い
一般的な求人媒体を使用する場合、広告費としてそれなりのコストが発生します。
それに比べTikTokは、企業アカウントの開設や企業のアカウント内での投稿に関しては無料で実施することができるので、導入コストをかけずに使用が可能です。
・エンゲージメント率が高い
TikTokは他のSNSと比べ、エンゲージメント率が高いことも理由の1つです。
TikTok 5.96%
Instagram 0.83%
Facebook 0.13%
Twitter 0.05%
そのため、「興味を持ってくれる」「採用ページにアクセスしてくれる」など採用活動においても高いエンゲージメントが期待できます。
※引用:New Study: TikTok Industry Engagement Benchmarks for 2022
https://readwrite.com/new-study-tiktok-industry-engagement-benchmarks-for-2022/
BtoB向けTikTok活用成功事例①
では実際にBtoB向けの事例の中で、企業がTikTokを採用活動に活用し、成果をあげた成功事例をご紹介します。
<三和交通株式会社>
三和交通株式会社は60年近い歴史を持つタクシー会社です。
高齢化が進むタクシー業界において、若い人たちに少しでも業界の魅力を訴求したいという思いから2019年にTikTok企業アカウントを開設し、投稿を開始。
ネクタイ姿でおじさん達が全力で踊る動画はたちまち人気を集め、投稿した動画がバズった他、TVなど多くのメディアでも取り上げられました。
そんな三和交通の新卒採用人数は、採用を開始して3年ほどは3、4名、近年は年間で20名程度でしたが、TikTok企業アカウントの認知拡大をきっかけに、2021年度入社の新卒採用人数は、通常年の2倍の約40名へと拡大しました。
また、通常のタクシーに加え、相談タクシー、SPタクシーなどユニークな企画を打ち出していますが、抽選倍率が42倍という心霊スポットツアーにおいては、初期投資の100万円に対してテレビ番組やヤフートピックスなど広告費換算(自社推計)で3億円相当の効果をあげるなど、TikTok企業アカウントからの投稿によって企業の広報面でも良い成果をあげています。
※引用:TiKToKで若者大ウケ「異色タクシー会社」の正体
https://toyokeizai.net/articles/-/408394
BtoB向けTikTok活用成功事例②
<株式会社ハイフライヤーズ>
千葉県内にて認可保育園「キートスチャイルドケア」・「キートスベビーケア」を運営する株式会社ハイフライヤーズ。
2019年までは、全国で行われる合同説明会や就職説明会に参加し採用活動を行っていましたが、新型コロナウイルスの流行により全国に出向いての採用活動が難しくなった為、自社が運営するTikTok企業アカウント『保育園 キートス(@kiitos_staff )』を開設し、毎日職員が勤務中に視聴者からのコメントにリアルタイムで返事をする形でTikTokライブを実施。
ありのまま思っていることや感じていることを素直に伝える職員の飾らない姿がZ世代に響き、2023年の内定者が3ヶ月間で10名以上決まり、15名以上の内定者獲得に成功。
同時に保育士の説明会稼働費や人材紹介利用費など年間約3,000万円ほどかかっていた採用費用のカットにも成功しました。
※引用:【採用費0円!】Z世代向けにTikTokで採用活動実施
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000013.000087154.html
【BtoC向け】TikTokの活用法と企業成功事例
次に、BtoC向けのTikTok活用事例に関してご紹介します。
TikTok広告の種類
TikTok広告には以下4種類の広告があります。
・インフィード広告
TikTokのおすすめ欄へ配信される広告です。
オーガニックの投稿と見分けがつきにくく、広告感を出さずにユーザーにアプローチできるため、二次拡散の効果も期待できます。
・起動画面広告
起動画面広告は、その名の通りTikTokアプリを起動した際に表示される広告です。
アプリの起動時にすべてのユーザーに必ず配信されますが、1日に1枠しか配信できないため、費用が非常に高いこと、枠を確保するのが困難というデメリットがあります。ただその分効果は絶大です。
・ハッシュタグチャレンジ広告
ユーザーが指定のハッシュタグを付けて投稿する期間契約型(最大2ヶ月間)の広告です。ユーザーが公式動画を真似た投稿を促すチャレンジ広告になるため、多くのユーザーがチャレンジ動画を投稿すればするほど、認知拡大やファン獲得などの成果が見込めます。
・インフルエンサーによる宣伝
TikTokではインフルエンサーがトレンドを作る傾向にあるため、ブランドや商品イメージに合ったTikTokerを起用しPR投稿をすることで、認知拡大や購買に繋げることが可能です。
また、TikToker自身のアカウントでの投稿に加え、インフィード広告や運用型広告で2次使用をすることによりさらなる拡散もできます。
それぞれの広告に良さや特徴があるため、施策のKPIや予算に合わせて適切な広告を選定することが重要です。
では実際にBtoC向けに実施したTikTok広告事例を3つご紹介します。
BtoC向けTikTok広告 企業成功事例① <日本ケンタッキー・フライド・チキン株式会社>
<日本ケンタッキー・フライド・チキン株式会社>
毎年人気の夏限定商品の発売に合わせて “激辛ソース(1〜5辛)”を別売りで販売することになり、グルメ系TikTokerを起用し、それぞれの辛さレベルに挑戦している様子を投稿。
TikTok内インフィード広告にて二次使用も行い、動画の拡散を行ったことで商品に関するコメントが多数寄せられました。
BtoC向けTikTok広告 企業成功事例② <大塚製薬株式会社>
<大塚製薬株式会社>
ファイブミニは元々、食物繊維の不足を気にする30代から50代をターゲットにしていて売り出していましたが、ダイエット投稿で有名なTikTokerの投稿から「#ファイブミニ」が突如TikTokでバズり、1日あたりの売り上げが2倍に跳ね上がるという結果を出しました。
そのバズをきっかけにインフルエンサーを起用して「#ファイブミニ」でPR投稿を開始し、10代、20代から更なる認知度を獲得しました。
※引用:TikTok企業広告成功事例14選〜成功ポイント4選〜
https://pamxy.co.jp/marke-driven/sns-marketing/tiktok-success-stories/
BtoC向けTikTok広告 企業成功事例③ <サンスター株式会社>
<サンスター株式会社>
水まわり用洗剤の商品認知拡大にあたり、主婦の日常ルーティーンVlog風な動画でインテリアやお掃除、レシピや購入品などの情報を投稿しているライフスタイル系TikTokerを起用。
商品を使用し、水まわりを掃除したビフォーアフターの様子が分かるTikTok動画を投稿したところ、「チェックしてみます!」や「ピカピカになってる」など商品に対する好意的なコメントが寄せられました。
TikTok広告へのキャスティングなら『ヒーローキャスティング』におまかせ
この記事でご紹介した通り、TikTok広告においてTikTokerをはじめとするインフルエンサーを起用することには、多くのメリットがあります。
しかし実際にインフルエンサーに依頼をするとなると、簡単ではありません。
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